リール

【ステラ】歴代全モデルを紹介。シマノの歴史を振り返る

ステラについて

釣り人が本当に求めているものは何か?

ステラのコンセプト

釣り人の五感に忠実であること

他に類を見ない圧倒的な性能

この2つをコンセプトにステラは1990年代から開発がスタート。

これがステラの始まりです。

ステラの歴代全シリーズ早見表では発売年と本体価格、メーカー修理受付のみ記載。

その後に歴代ステラを一つずつ振返っていきます。

後半には年代別ステラの重量差についても記載と考察を交えています。

歴代全シリーズ早見表~ステラ~

年式本体価格メーカー修理
1992年ステラ45,300~49,700不能
95ステラ54,400~81,000不能
98ステラ
99ステラ
53,300~79,000不能
00ステラ80000不能
01ステラAR
01ステラAR-ARB
01ステラFW
55,000~58,000不能
57,000~60,000不能
65,000~69,000不能
01ステラSW88,000~105,000不能
04ステラ56,000~62,000不能
07ステラ67,000~73,000不能
08ステラSW85,000~120,000不能
10ステラ73,000~77,000不能
13ステラSW92,000~146,100可能
14ステラ79,800~84,000可能
18ステラ
19ステラ
79,800~85,900可能
可能
19ステラSW
20ステラSW
22ステラSW
98,400~156,300可能
可能
可能
22ステラ85,400~91,900可能

ステラの歴史

初代 1992年ステラ

発売された番手

1000番 2000番 3000番 3000DH 4000番

1000~4000番のみ発売。3000番はダブルハンドル(DH)モデルもあり。プチ情報としてDHモデルでも価格は一緒だった。

ステラ開発当時、市場のスピニングリールはリーリング時のブレがあったそうです。これはスピニングリール特有のものでシマノ社はここを研究改善した。そして限りなくブレを無くした滑らかな巻き心地ステラを誕生させました。この技術をSBL(シマノバランスロック)と名付けました。

初代ステラはコレクターの方が多いことからもジャンク品でない限り中古市場で1万円以上値が付くことも。当時の定価が5万円以下で30年前の商品…ということを考えれば流石ステラですね。

95ステラ

発売された番手

1000番~6000番 8000番 10000番

1000番~5000番までDHモデルあり

4000番以上にハイギアあり

この年からDHモデルは1000円ほど値上がり。

95ステラからスプールにブランキングが施されデザインが一新。当時はSWという大型魚専用モデルが無かったので6000番以上が一緒に発売されているのは驚きですね。この年からギアの巻上効果を飛躍的に向上させるSHIPという技術を搭載しハイギアが登場しました。4000番5000番にDHも今ではなかなか見なくなったので貴重に思います。

98ステラ&99ステラ

初ラインナップ番手

98ステラ 1000SDH 2500番シリーズ 16000

99ステラ 10000PG 16000PG

98年に全19モデルが登場し翌年99年に3モデル追加。

初めてステラに2500番が誕生。初ラインナップは1000番、2500番の2機種にシャロースプールモデル、そして16000番。ステラにPG(パワーギア)が初登場したのもこの年。トラブルレスを目的とした3D曲面ローターも搭載。

00ステラ(ミレニアムステラ)

発売された番手

1000SS 2500SS 4000SS

2000年に完全受注生産で発売されたミレニアムステラ。なんといってもスーパースローオシュレートという技術。ハンドルの回転でスプールが上下する速度をスローにした。いわゆるラインを密に巻けるという技術。これにより飛距離とキャストフィールを向上させた。

当時の本体価格は80,000円ほど。流石ミレニアムステラですね。中古市場では状態が悪くても買い手が見つかり、美品であれば4万円以上値が付くことも。今なおコレクターの方に愛されている製品。元買取店員の私が考察するにミレニアムステラは比較的状態が良いものが多いです。理由として考えられるのは使用目的でなく記念目的で買った人が多いのではないか。また、98ステラと01ステラがあるため使用頻度が少なかったのではないか?と考えられます。

01ステラAR 01ステラAR-ARB 01ステラFW

ARとFW

AR 淡水海水OK オールラウンド

FW 淡水専用 フレッシュウォーター

両方OK(AR)、淡水(FW)、海水(SW)、の3タイプが細分化され発売。※SWは下に記載

ARはアルミ素材、FWはマグネシウム素材でボディが作られている。

AR-ARBは通常のベアリングよりも錆びにくいものを使用。01ステラもスーパースローオシュレートを継続して搭載されている。

01ステラSW

発売された番手

4000番 5000番 6000番 8000番

10000HGのみ 20000PGのみ

4000~8000番はハイギアとパワーギアが発売された。

この年にSWというシリーズが初登場。この年の8000番は約540g。現行のステラSW8000番が625gと重たくなっているのは少し面白い。もちろん大型魚をメインとしたリールなので剛性面を重視した中での進化の結果だと思います。

04ステラ

初ラインナップ番手

C3000番

初めてコンパクトボディが登場。今ではC3000番は大人気の番手ですからうれしい気持ちです。笑

技術搭載の面ではSR-ワンピースベール、SR-3Dギアなどベールとギアの設計が変わっています。またベアリングの防錆性を高めたA-RBを採用。

00ステラから04ステラまでスーパースローオシュレートが採用されていました。

07ステラ

この年からコンパクトボディのラインナップが少しずつ増えていく。

2000年ステラから登場したスーパースローオシュレートを無くしたAR-Cスプールを搭載しスプールエッジの形状を変えることでラインの放出抵抗を極限まで落とし飛距離UPに繋げた。さらにはエアロラップ(内部構造を変更した)にすることでトラブルレス性能も向上させました。

08ステラSW

XG(エクストラハイギア)が登場。そして個人的に大好きバリアコートスプールリングというスプールエッジに傷をつけにくくした技術。バリアコートスプールリングはこの年以降のステラSWと21ツインパワーSW、21ツインパワーXD、22ステラにのみ採用されています。

10ステラ

初ラインナップ番手

4000XG

汎用機種のステラにXGが初登場。しかし4000番のみ。この年のステラからハイギア搭載のラインナップが増えいろんな魚への専門性が増したと感じる。そして2022年現代のカタログにも載っている代表的な技術X-SHIPが初搭載された。

13ステラSW

初ラインナップ番手

30000番

30000番が初登場。自重990g……最大ドラグ力20kg……。。。この番手は200kg以上のマグロを狙う専用モデルとして発売されました。

耐水性能を向上させるためのX-PROTECTや耐熱性と耐久性を備えたX-TOUGH DRAG、X-RIGID GEARも搭載され強靭なリールを作り上げました。

14ステラ

初ラインナップ番手

3000HGM C3000XG

シーバスで人気のミディアムスプールが3000番のみ登場。今では大人気の番手C3000XGも追加された。

ベイトリールで初搭載されたマイクロモジュールギアをスピニングリールでステラが最初に採用したのもこの年。

18ステラ 19ステラ

機能面はもちろんデザイン面においても最強の18ステラ。

マイクロモジュールギア2、サイレントドライブ、ステラ専用のHAGANEギア、HAGANEボディ、Xプロテクトなど様々な最新技術で最高のステラが登場しました。

2019年にC5000HGのみが追加されました。

19ステラSW 20ステラSW 21ステラSW

3年に分けてそれぞれ追加番手が発売されました。20ステラSWで7年ぶり30000番が登場。13ステラSWの時と比べ15g軽量化され最大ドラグ力も向上。巻きも少し軽くなったという意見もありました。

X-TOUGH DRAGから進化したヒートシンクドラグは魚とのファイトでリールに熱が溜まるのを逃がす技術として搭載された。さらにラインローラにはX-PROTECTが施され防水性能と耐久性が向上。

22ステラ

今年発売の22ステラ。何といっても18年ぶりのスーパースローオシュレートが復活。名を変えてインフィニティクロス。蜜巻きになることで放出抵抗を抑え飛距離アップに繋がるインフィニティループ

そしてトラブルの多かった当時の技術を現代の技術でカバーするためラインローラー下にアンチツイストフィンを採用。これによりラインのたるみを抑えスプールにラインを綺麗に整えてくれる機能も初搭載した。もう一つスプール上部を短くしスプールエッジの角度などを見直したことでラインの引っ掛かりを限りなく減らすことに成功。

またドラグワッシャー素材も変更し耐摩耗性を高めたDURAクロス

様々な新技術を盛り込んで誕生した22ステラですが現在まだ発売はされていません。(22年2/27現在)

早見表でわかったこと

ステラのモデルチェンジは?

初代ステラから安定して3年~4年でモデルチェンジをしています。これはありがたい。とくにベイトリールのモデルチェンジは不規則なことが多いので3~4年で安定してモデルチェンジがあればお小遣いを貯めたりと予定が立てやすいです。

ステラSWのモデルチェンジは?

01年からSWシリーズが生まれて過去3回モデルチェンジされています。

最長で7年、最短で5年です。最近では19年にモデルチェンジして22年までちょくちょく追加番手が登場しています。まるでカルカッタコンクエストのようですね。笑

値上がりしてる?

してますね。

でもこれは時代背景などもありますし過去にも何度か値上げ発表もされています。2022年もされました。もちろんこれはシマノ社さんだけの話ではありません。

でもこの価格で世界最高峰のスピニングリールを使えると思ったら全然問題な………ないです…よね?笑

修理可能は2013年ステラSWまで

メーカー修理は13ステラSWまで可能です。それ以前のモデルはシマノメーカー修理不可。(2022年2月現在)

中古でステラを探している方は是非こちらも↓↓

元買取店員の私がこちらの記事で解説しています。カルコンの内容ですが目次「中古リールを買う場合に見るべきポイント」は役に立つと思います。

ステラ年代別重量差

ステラは軽量化なんて考えない…はよく耳にしますが

時代の変化、技術の進化でどのくらい軽量化がされているのか。

なるべく同じ番手のリールで比較して(Sスプールやハイギアなど含みますが)重量差を検証してみました。

すべてが取扱説明書を見て重量を調べたわけではないので多少の差はお許しください。

?が付いているのは少し自信ない証拠です。笑

年代と番手自重(g)
92ステラ 3000番260-------
95ステラ 3000番295+35
98ステラ 3000番2950
01ステラAR 3000番
01ステラFW 3000S
230-65
250?-------
04ステラ 3000番295+65
07ステラ 3000HG275-20
10ステラ 3000HG265-10
14ステラ 3000HG
14ステラ 3000HGM
2650
235-------
18ステラ 3000MHG225-10
22ステラ 3000MHG235+10

2001年には軽量化を考えた?

2001年のモデルチェンジで一番軽量化されていることがわかりました。

色々調べると2001年当時は軽量リールが売れる時代だったようでステラもARとFW別々で販売し対策を取ったのではないかと考察される方もいました。

ARはアルミ、FWはマグネシウム素材なのでFWの方が軽いはずなのですが私調べではFWの方が重い…浅溝スプールだからかな?ご存じの方は教えてください。

初代ステラから2代目ステラで35g上がった理由も知りたいですが、90年代は軽さが正義の時代ではなかったのかもしれませんね。

2004年にはまた重量が戻っていますがおそらく2004年に初めてコンパクトボディのC3000番を発売しているのでその関係もあるのかもしれません。

ミレニアムステラの重量は?

2000年ミレニアムステラの取扱説明書

00ステラ1000SS  自重255g

00ステラ2500SS  自重275g

00ステラ4000SS  自重335g

22ステラ1000SSPG  自重165g

22ステラ2500S   自重175g

22ステラ4000M   自重260g

貴重なミレニアムステラの取扱説明書の画像をご好意でいただくことができました。本当に感謝です。ありがとうございます。

話題再熱?スーパースローオシュレート

今年スーパースローオシュレートが復活しました。

2000年のミレニアムステラから始まり2004年のステラまで続いた技術。厳密にはミレニアムステラが一番スローで04ステラになるにつれて少しずつ早くなっていたようです。

それが22ステラではミレニアム以上にスローになっていると話題沸騰です!!

もともとトラブル続出の声が多く製造を辞めたみたいですが、今年は様々な新技術を搭載しているので早く使って体感してみたいです。

さいごに

いかがでしたか?

こうしてシマノ社のフラッグシップモデルを振り返ってみると色んな発見がありおもしろいですね。

もちろん今回紹介した内容が全て正しいというわけではないのであくまで参考程度に読んでいただければ嬉しいです。

そして画像や情報を提供してくださった皆様に感謝いたします。

長い記事となりましたが最後までお読みいただきありがとうございました。

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