目次
秋エギングの時期と特徴について
秋エギングが釣れ始める時期は9月からです。地域差はありますが12月くらいまで楽しめます。
9月のシーズン序盤は新子と呼ばれ生まれて間もない小さなサイズが釣れることが多く、時期が進むにつれて少しづつ大きくなっていきます。毎日釣りをしているとサイズがだんだんと大きくなっていくのがわかるのでそういった楽しみもあります。
秋は子イカの数釣りがメインとなるシーズンですので初心者の方でも釣れる確率の高い人気の釣りです。
シーズン終盤は1kgを超える大きなサイズの個体も増えるためアオリイカの引きも楽しめます!!
子イカは食べていいの?
一般的には15cm以上であれば食べてもいいとされていますが、明確な基準というのはありません。
ですがアオリイカの触腕が伸びきったり目が傷ついたりすると捕食能力が低下し、やがては死んでしまう可能性が増える。といった研究結果もあるため少しでも不安があるなら美味しく食べることをオススメします。
食べきれる数だけ釣ったらやめることも必要だね
アオリイカはどこにいるの?
堤防
墨跡などがあれば過去に釣れた実績があるということ。近くに堤防があれば足元を見て墨跡チェックをしてみてください。古い墨跡の場合もあるので釣れなければ一つの場所で粘る必要はありません。子イカは遊泳力が無いため内堤防は特におすすめです。
消波ブロック
ブロックなどの障害物にはたくさんの子魚達が居着いています。理由は大型魚から身を隠す場所に適しているからです。アオリイカも同様に身を隠せるし食べたいエサも豊富なので最適です。
岩礁帯
消波ブロック同様に小魚が身を隠せる場所になります。海の中に岩礁帯がある場所もあります。そういった場所も有効なので積極的に狙っていきましょう。
藻場(海藻エリア)
海藻が多い場所にもアオリイカがいる可能性が高いです。アオリイカは海藻類に産卵することが多いため馴染みのあるポイントです。秋でも有効なポイントになります。
シャローエリア(浅瀬)
筆者が一番よくアオリイカを釣っている場所です。水深1m~3mくらいの場所です。こうしたシャローエリア(浅場)に海藻や岩礁帯などが絡んでくれば絶好のポイントです。また水深が浅いためエギを深くまで沈めなくていいので手返しよくいろんな場所にエギを投げれるのもポイントです。ちょっとしたサーフのシャローエリアではランガン(1か所に留まらずいろんな場所で釣りをすること)すれば釣れる確率が上がると思っています。
その他
常夜灯などのナイトゲームもおススメです。ですが初心者の方は慣れるまで日が昇っている朝から夕方までのほうがコツを掴みやすいと思います。
おすすめの時間帯
朝マズメ 朝の薄暗い時間帯~9時くらいまでの時間帯
特に朝の薄暗い時間帯が一番アオリイカの活性が高く実績が多いです。
夕マズメ 日が沈む薄暗い時間帯~21時くらいまでの時間帯
夕マズメは潮の影響に左右されることが多い印象です。もちろん朝も潮の影響は大きいですが、夕マズメのほうがアオリイカの活性が潮やベイトに影響されやすいと感じています。
秋エギングのタックルについて
ロッド
ロッドパワーはL~MLがおススメです。小さいサイズが多い秋イカのアタリや引きを十分に楽しめるパワーになっています。ロッドの長さは8.3フィート~8.6フィートが場所を選ばず使えます。
リール
番手は2500番~C3000番。サイズがコンパクトなので軽さを重視して選びましょう。
PEライン
0.6号~0.8号を150m~200m。リールのスプールによってラインの巻ける量が違うのでまずはリールを決めてからラインを決めるようにしてください。
フロロカーボンライン
8lb(ポンド)をメインに使用することが多いです。PEラインと直結びする際は簡単な電車結びかオルブライトノットでOKです。
スナップ
大きすぎないタイプをオススメします。メーカーによってサイズ表記が違いますが、0号、S~Mサイズを選べば間違いありません。フロロカーボンラインに結ぶ際はハングマンズノットでOKです。
エギの選び方
秋エギングにおいては2.5号~3号がメインになってきます。
ですが、釣り場の水深によって決めるのが一番適切だと感じています。なぜならイカはエギが沈んでいる時(フォール中)に捕食動作に入ります。フォールの時間がいわゆる食わせの間になるため少しでも長くフォールさせるのが基本だからです。
上の画像はどちらも2.5号のエギですが、沈下測度(フォール時間)1m沈むのに左が約4秒。右が約8秒です。
同じ2.5号でも1m沈むのにこれだけ変わってきます。
エギにはノーマルタイプとシャロータイプの2種類あり、左がノーマルタイプ。右がシャロータイプです。
釣りをする場所の水深が分からない方は2.5号~3号のノーマルとシャローの2種類を揃えることをオススメします。
またメーカーやエギの種類によっても沈下測度が変わってくるので購入の際は必ずパッケージで確認してくださいね。
筆者は秋エギング序盤9月~10月は2.5号か3号のシャロータイプのエギをメインに水深2m以内を攻めます。
秋エギングも終盤になってくる11月くらいから水深が3m~5mほどの場所で3号ノーマルタイプを使い始めます。
シーズン序盤で一番大切にしていることは手返しとランガン(歩いて色んな場所に投げること)です。水深が浅いほうがフォール時間も短縮できるしアオリイカがいるのかいないのか見切りを付けやすいからです。数釣りのシーズンですからね!!
終盤になってくると子イカも成長しサイズが大きくなってきます。また水温も徐々に低下してくるため深場のほうがアオリイカにとって安定した水温になってきます。少しでも深い場所を攻めるようにしてみてください。もちろん終盤でもシャローエリアで釣れないことはありませんよ。
あくまで筆者の使い方です。地域によって差はあると思いますので、秋エギングは2.5号から3号のノーマルとシャローを揃えておくことが理想だと考えています。
2.5号でも1kgを超えるサイズも釣れるのでエギのサイズと釣れるアオリイカのサイズは必ずしも比例はしないと思っているよ。ただ飛距離を伸ばしたいなら号数を上げたほうがいいね
釣り方の手順とコツ
①カウントダウンをしっかりとる
②ボトム(底)まで着底したことを確認(水深が分かる)
③しゃくる時はラインをたるませること
④2~3回竿を上下に振りしゃくる
⑤フォール中はラインを張りすぎないこと
上記5点に注意すればOKです。ではここから図を交えてわかりやすく解説していきます。
①カウントダウンとはエギが着水したタイミングから何秒でボトムに着くかを数えることです。カウントダウンをする理由は2つあります。初場所では水深が分からないため水深を把握することとイカがいる棚(層)を把握するためです。
②ボトムまで着底したことを確認するのは非常に難しいです。浅場であれば簡単ですが深くなるほど難しく、風が強ければもっと難しくなります。ボトムの取り方は下の章でまとめているので参考にしてみてください。ボトムを取ることができれば水深何mあるのか分かります。エギを購入したときのパッケージにはフォールスピード(沈下測度)が書いてあるので確認してください。沈下測度は「5秒/m」という書き方が多いです。1m沈むのに5秒かかるエギという意味です
③しゃくり方には色々ありますが、正直なところそこまで重要とは思っていません。笑
大事なことはしゃくるときはラインを少したるませてからしゃくることです。
しゃくるという動作自体が竿を上下にするため必然的にラインはたるみやすくなるのですが、無意識ではなく意識することが大事です。なぜラインをたるませるのかというとエギが綺麗にダート(左右に動く)してくれるからです。キレのある動きを出すコツはしゃくる時に「ラインをたるませて素早くラインを張る。そしてすぐにラインをたるませる」の繰り返しが大切です。
④2回~3回しゃくれば次はまたフォールの時間です。
⑤エギがフォールしている時にイカは抱き着いてきます。ラインを張りすぎない理由は潮の流れに自然にエギを流してあげるためです。ラインを張りすぎると不自然なフォール姿勢になったりフォール中にエギが動いてイカに見切られるケースが増えます。
以上がエギングの流れになります。これを繰り返しやってください。
ボトムまで着底させてなかなかアタリが無い時はエギをボトムではなく中層まで沈めてしゃくってください。それでもアタリが無ければ表層でしゃくる。それでもアタリが無ければ移動。
このようにしっかりカウントダウンを取っていればアタリがあった時にどの棚に(層)アオリイカがいるのか素早く把握することができますよ。
ボトムの取り方(水深の把握方法)
初心者の方のエギングでのボトムの取り方(水深を把握する方法)は3つあります。
①ラインを少し張った状態でフォールさせる方法(カーブフォール)
赤線のフリーフォールは上記で説明したラインを張りすぎないやり方です。ですがボトムを感知するには少し難しく初心者の方にはカーブフォールをおすすめします。
カーブフォールは青線のように竿先から海面までのラインを少し張った状態でエギをフォールさせていくやり方です。ラインを張るためエギは斜め前方にカーブするように沈みます。ボトム着底の合図は竿先から海面までにあるラインがたるんだ瞬間です。
カーブフォールのメリットはボトム着底が分かりやすいこと、アオリイカのアタリを取りやすいことの2点が挙げられます。
カーブフォールでも水深が深かったり風や波が強くボトムが取りにくい日もあります。そういった場合は②をオススメします。
②3号や3.5号など重さを上げてみる
重さを上げると必然的にボトム感度が高くなります。エギの号数を上げてラインを張った状態でフォールさせてみてください。着底が分かったら本来使うエギの沈下スピードに合わせてカウントダウンすればOKです。これでもダメなら③を試してみてください。
③14g以上のメタルジグ(針を外す)でラインを張った状態でカウントダウン
14gのメタルジグの沈下スピードは約2秒/mくらいだと思っています。※あくまで筆者の体感です。ジグの形状によっても変わってきます。これで大体の水深がわかるのであとは使うエギの沈下スピードで計算していけばおおよそのフォール時間は分かるはずです。
この方法のメリットは風や波が強くても問題がないこと、水深が深いほど時短解決できる点です。ジグでサクッとおおよその水深を把握したほうがイメージしやすいと思います。
これ以外の方法もありますが慣れないと難しかったり根掛かりのリスクが増えたりするため筆者はあまりおすすめはしていません。
特に初心者の方は最初から根掛かりが増えたら嫌ですよね?筆者がそうであったように最初はスムーズに感覚をつかむということが1番大事だと思っています。
絶対に根掛かりは嫌だ!!という方は下記のリンクに根掛かり回避のコツと根掛かり外しのコツをまとめていますので覗いてみてください
基本のフォールテクニックを覚えよう
先ほど説明した代表的な2つのフォールを改めて紹介します。
①フリーフォール
ラインを張らないでエギを沈ませることです。
このフォールはエギが垂直に近い形でフォールしてくれます。(厳密には少し斜めになります)
メリットはボトム着底位置がカーブフォールに比べ沖にあるのでしゃくる誘いの回数を多く取れアオリイカへのアピール時間が増えます。そしてエギ本来のフォール姿勢を保って沈んでいくためアオリイカに違和感を与えることがありません。
デメリットはアタリを取りにくいことです。
②カーブフォール
ラインを張ってエギを沈ませることです。
このフォールはラインを張るためエギが前方向に斜めにフォールしていきます。
メリットはラインを張ることによりボトムやアオリイカのアタリを取りやすいことです。
デメリットはラインを張りすぎてエギを不自然に動かしてしまうケースや波風が強い時もエギの動きが不自然になりアオリイカに違和感を与えてしまうリスクがあることです。また釣り人に向かってフォールしてくるため水深が深い場所では特に沖を攻めづらく誘いの回数が減ってしまいます。
双方にメリットデメリットはありますが、慣れるまではカーブフォール、慣れてきたらフリーフォールも試してみましょう
アオリイカのアタリを取る方法
方法は2点あります。
①フリーフォール中にラインが動く
竿先から海面までに出ているラインが不自然に動きます。これはアオリイカがエギに抱き着いたまま泳いでいく際にラインも動くため起こる現象です。ですが最初のうちは風と間違えやすいです。筆者がそうでした。笑 また、ナイトエギングではラインが見えないため日中限定のアタリの取り方になります。
②カーブフォール中に竿に重さが乗ったり違和感を感じた時
カーブフォールはラインをある程度張った状態でフォールさせるのでエギが何かに当たった時の感度が良くなります。そのため初心者の方にはわかりやすいアタリの取り方だと思います。この方法に慣れれば日中でもナイトでもアタリを感じ取れるため覚えたほうがよい方法です。
アタリを取れなくてもフォールからしゃくりをいれた時に竿に重さが乗ったらアオリイカの可能性が高いです。その時はラインを張った状態で竿を立てたままアオリイカが引くのを待ってみよう
まとめ
アオリイカを釣ることだけを考えればフリーフォールが良いですが、秋のアオリイカは子イカがメインで好奇心旺盛なため多少エギに違和感を与えてもが食ってくることが多いです。そのためカーブフォールをオススメします。まずはボトムを把握して、アオリイカのアタリを取れること。これが分かればエギングがどんどん楽しくなっていきますよ!!